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書類作成業務の規制強化で何が変わる?

書類作成業務の規制強化で何が変わる?

公開:2025/12/26 03:12

2026年1月1日に改正行政書士法が施行されます。この改正は、近年で最も大きな改正と位置づけられており、特に「書類作成業務の規制強化」は、多くの事業者に影響を与えることが想定されています。

今回の改正では、無資格者による書類作成業務の規制範囲が明確化され、これまでグレーゾーンとされてきた行為が明確に違法となります。

改正のポイント:追加された一文

改正後の第19条(業務の制限)には、「他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加されました。

これにより、次のような名目であっても、対価を受け取って官公署に提出する書類を作成することは違法となります。

  • コンサルタント料

  • 顧問料・会費・手数料

  • システム利用料

  • その他あらゆる名目

日本行政書士会連合会は、「これらは現行法においても変わりはなく、改正法の施行日前であってもこうした行為があれば違反」と明言しています。つまり、今回の法改正は、新たな規制を設けたのではなく、従来から違法とされていた行為を明確化したに過ぎません。

両罰規定の整備:法人も罰せられる

改正後は、違反行為を行った個人だけでなく、その者が所属する法人に対しても罰則が科されることになりました(第23条の3)。企業としてコンプライアンス体制を整備する責任が問われます。

実務への影響:どんな業種が注意すべきか

例1:補助金申請支援を行う事業者

無資格業者などが顧問先企業の補助金申請を支援する場合、次の点に注意が必要です。

違法となる行為

  • 補助金申請書の本文を代筆する

  • 申請書のひな形に具体的な内容を記入して提出する

  • コンサルティング契約の中に書類作成業務を含める

適法な行為

  • 企業が自ら作成する申請書について、助言や支援を行う

  • 補助金制度の説明や注意事項の説明を行う

  • 企業が作成した申請書の内容をチェックし、改善点を指摘する

重要なのは、「書類を作成する」という行為が誰によって行われているかです。

例2:登録支援機関(特定技能)

登録支援機関が、特定技能外国人の受入れに関する書類作成を代行してきたケースも少なくありません。しかし、改正後は、在留資格に係る申請書や添付書類の作成を報酬を得て行うことは明確に違法となります。

たとえ「書類作成は無償で行っている」と主張しても、本来の支援業務で費用が発生している以上、実質的には有償での書類作成と評価される可能性が高いのです。

対応策

  • 支援業務の範囲から「書類作成」を明示的に除外する

  • 書類作成は、企業自身または行政書士に依頼する運用に統一する

今すぐ取るべき対応策

企業・事業者の場合

  • 自社の業務に官公署に提出する書類の作成が含まれていないか確認する

  • 契約書や料金体系に「書類作成代行」が含まれていないか見直す

  • 従業員が善意で書類を作成してしまうケースを防ぐため、社内研修を実施する

  • 顧問行政書士を確保し、書類作成が必要な場合の対応体制を整える

支援機関・コンサルタントの場合

  • 委託契約書に「書類作成は含まない」ことを明記する

  • 行政書士と連携し、書類作成が必要な場合の紹介・委託体制を整える

  • 支援業務と書類作成業務が分離されていることを示す記録を保管する

まとめ

2026年1月1日から施行される改正行政書士法第19条により、「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」官公署に提出する書類を作成することが明確に禁止されます。

これは、国民が適切な専門家のサポートを受けられる環境を整備し、無資格者による不適切な業務を排除することで、国民の利便性と権利利益を守ることが目的です。

改正法の施行まで残りわずかです。補助金申請支援、外国人雇用支援、各種コンサルティング業務を営む事業者の皆様は、今一度自社の業務内容を見直し、必要な体制整備を行うことを強くお勧めします。

官公署に提出する書類の作成でお困りの際は、専門家である行政書士にご相談ください。


※本記事は2025年12月時点の情報に基づいています。最新の情報や個別の案件については、行政書士または関係機関にご確認ください。

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